2012年11月24日土曜日

勝手にエクスペンダブルズ1

もしもガイ・リッチーがエクスペンダブルズを作ったら。

アベンジャーズ』のときもありましたよね。「日本だったらこのヒーローでアベンジャーズ作る!!」みたいなノリが。
この記事の場合、そのノリ以上に軽い……というか、Twitter上でのちょっとしたやりとりから、「もし○○監督がエクスペンダブルズを作ったら?」ネタで自分が勝手に妄想を膨らませてしまって、しかもそれがそこそこ具体化してきちゃったから、ここらで吐き出しておこうぜと。なお、このネタについてはTwitterで何度かつぶやきましたが、あれから再考していくつか変更してます。
とりあえず、生ぬるーーーく読み流していただければ幸いです。

勝手にストーリー

主人公は、ロンドン裏社会のチンピラを取り締まったり面倒見たりしつつ、ボス格に気を使う中間管理職的小悪党。面倒臭い役回りながら、仲間もいることだしなんとか上手くやってきた。
しかし、あるときボスに頼まれた仕事のさなか、警察が乗り込んできて、危うく自分も仲間も逮捕されかける。トカゲの尻尾切り式に捨て駒扱いされたことにぶち切れた主人公は、仲間を引き連れてボスへの反逆を決行。一方、彼らの動きを察したボスも、屈強なチームを引き連れて迎え撃つ。
裏社会で生き残るには力も大事だが、決め手はやっぱり悪運だ!

勝手にキャスティング

ジェイソン・ステイサム:
主人公の中間管理職にしてエクスペンダブルズ(仮)のリーダー格。ツキにいまいち恵まれず、何だかんだ面倒臭い仕事を嫌々引き受けては、冷めた顔して文句たらたら。しかし、文句を言いつつ暴力要員どもを単身フルボッコにできるくらい腕っぷしは強い。
(本家エクスペンダブルズではスタローンに指示出される側なので、心もちノリノリで仲間に指示出してたり、右腕フレミングを従えてのし歩いてると面白い)

ジェイソン・フレミング:
主人公の右腕的存在にして腐れ縁の親友。大立ち回りは基本的にステイサムに丸投げする手抜き癖があるが、本人も結構近接戦に強い。密かに赤毛がコンプレックスで、ジンジャーレッド呼ばわりされると凶暴さ5割増しに。指摘しても問題ないのは付き合い長いステイサムぐらい。
(『X-Men』のアザゼルや『タイタンの戦い』のアクリシウス王など意外と剣術で戦うキャラクターもやってるもので。赤毛コンプレックスはフレミングの過去話から)

ヴィニー・ジョーンズ:
チームの切り込み隊長。バトルとなったら猪突猛進な頑強男。普段は気の利いたスラングやユーモア豊富なお喋り。ステイサムやフレミングとつるんでることも多い。仕事でコンビを組んでいるのが調子のいいトビー・ケベルなので、よくどうでもいい話で揉めている。
(ジャガーノートな活躍も見たいが、『ロック・ストック……』組のダベりも見たい)

トム・ハーディー:
力持ち要員。昔世話になったことがあるので、リーダーたるステイサムに忠実。パワーファイターだがもともとの性格はおとなしい。仕事ではイドリス・エルバがおもな相方。
(『ダークナイト・ライジング』のベインばりの増量でお願いしたい)

イドリス・エルバ:
チームの頭脳派その1。偵察や射撃援護担当でもある(でもあくまでチンピラ集団の一員なので、プロのスナイパーというわけではない)。いつも冷静で、チーム内で揉め事が起きたときにはよく仲裁役になる。そのせいかストレスが蓄積ぎみ。おとなしめのトムと一緒だとストレスが少ないらしい。

トビー・ケベル:
チームの頭脳派その2。筋肉質ながらわりと細身で屈強には見えないが、とっさの知恵が回るのが強み。ただ、お調子者なところもあるので、しなくてもいい挑発をしてしまったり、チーム内でケンカの火種になったりするので、よくイドリスから怒られる。
(『ロックンローラ』のジョニーのキャラクターを踏襲)

マーク・ストロング:
相談役。取引や売買をやってくれる渉外役でもある。裏社会経験はステイサムより少し先輩。普段は表立ってアクションをやるほうではないが、フェンシング技に強く、ヤバくなったらその場にあるステッキ状のもので応戦してくれる。
(『シャーロック・ホームズ』『スターダスト』など剣術キャラが多いので)

アラン・フォード:
エクスペンダブルズ(仮)がいつもたむろしているバーのオーナー。飄々としていながら、実は昔その道で拷問や死体処理など怖い仕事をしていたらしい。

ロバート・ダウニー・Jr.:
顔見せ程度だが、エクスペンダブルズ側の助っ人キャラ。財力と頭脳と腕力でロンドンの不動産裏業界を牛耳る男。マーク・ストロングとはやや折り合いが悪い(『シャーロック・ホームズ』参照)。

ジェラルド・バトラー:
現在、ロンドン裏社会をおもに牛耳っているボス。それまで裏社会トップクラスにいたボス連中を旧体制として蹴落としてきた。今でも、使えないやつや気に入らないやつは容赦なく蹴落とすスパルタ男。
(当初は助っ人キャラに想定していたけど、ステイサムとタイマン張るならレオニダス王かなと)

タンディ・ニュートン:
ボス直属の殺し屋。唯一の主要女性キャラクターだが、『ロックンローラ』同様男性陣との関係性は常にサラリとしている。
(フレミングかイドリスかトビーとのタイマン勝負が欲しい)

ラデ・シェルベッジア:
ボスの参謀長兼戦力の束ね役。彼が率いるロシア人戦闘員たちは、そこそこダメージを受けてもすぐ復活してきて、なぜかなかなか死なない(ガイ・リッチー映画のお約束)。

ブラッド・ピット:
カメオ出演1。登場5分もしないうちにステイサムにぶっとばされるチンピラその1ぐらい。

ベニチオ・デル・トロ:
カメオ出演2。ヘマして殺し屋タンディにあっさり銃殺される、ボスにこっそり加担してた議員。

デニス・ファリーナ:
カメオ出演3。ジェラルドに追い落とされた以前のボスその1。

トム・ウィルキンソン:
カメオ出演4。ジェラルドに追い落とされた以前のボスその2。


もし、「私なら○○中心にこういうエクスペンダブルズ作る!!」「オレだったら○○監督のエクスペンダブルズ観たい!!」というネタで一緒に盛り上がれる友人がいたら、もうエクスペンダブルズボンクラ同盟を結成してもいいと思うんですよ。

2012年11月20日火曜日

川崎ハロウィン2012

異形スピリット開放デー。

Kawasaki Halloween
2012.10.28. 川崎チッタデッラ


いつもの商店街にこんなのがやってくる!↓

宗教的意味合いはもとより、トリック・オア・トリートも根付かない日本のハロウィン。(根付いたらむしろタカリに来られそうな気がして困るんだけど)
ただ、「今なら普段できないようなカッコして堂々と練り歩いてよーーーし!!!」なノリはそこそこ伝わってるようで。
今年も川崎ハロウィンには、オバケとホラーアイコンとヴィランズとその他もろもろが集いましたよ。

そこ退けそこ退けカボチャが通る。↓

今年のパレードにはアベンジャーズが多いんじゃないかなと踏んでいたのだが、蓋を開けてみれば『ダークナイト・ライジング』効果でバットマンやキャットウーマンが多かった。前作キャラだけどジョーカーもいたし、なかなかサマになっていたのが嬉しい。ただ、『ライジング』のメインキャラたるベインはあまり見なかったような……。あと、昨年も見かけたゴーストライダーや、スパイダーマン、密かに『X-Men』のマグニートーがいましたね。
まぁ、アベンジャーズはコスチュームが大変そうだもんなぁ。1組だけ見かけたけど、なかなかクオリティの高いスーツでした。特にアイアンマン。ハルクの無理やり感も好きですが。

そうそう、クオリティが高いといえば、口裂け女。特殊メイクが本格的で。あれは見て泣いたお子様もいらっしゃるんじゃないでしょうか。だとしたら大成功ですよ。

ホラーアイコン勢では、今年はジェイソンを結構見かけた。やろうと思えば百均のマスクででも手軽にできるからだろうか(もちろん、ホッケーマスクの汚れ具合も本格的ジェイソンのほうが多かったけど)。さすがに間違えてチェーンソー持ってきちゃった人はいなかったから安心。

そのほかのホラーアイコンでは、『ヘルレイザー』のピンヘッド&フィメール、『スクリーム』シリーズのゴーストフェイス(ただし衣装に独自のアレンジあり)が記憶に。『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズがいないのは地味だからだろうか。まさか、知名度が低いからなんて悲しい理由では……。

しかし! マイケル以上に納得いかないのは、エルム街の悪夢』のフレディ・クルーガーの不在!! やっぱりアレですか、火傷メイクがめんどくさいからですか!? 赤緑ボーダーセーターの入手がめんどくさいからですか!? まさか、性格の悪さで嫌われてるんですか!!??

とはいえ、ここに集ってるからには、何も本格的なメイクやコスチュームでなくともいいんです。チープでもいいんです。なんなら、もう何がやりたいのか分からないような出で立ちでもいいんです。
この日は異形が主役、異形で当たり前の日なんだから。


川崎ハロウィンの夜といえば、クラブチッタで開催される『ロッキー・ホラー・ショー』上映会(昨年の模様はこちらから)。
毎年ステージ前での有志パフォーマンスを盛り上げてくれるロッキー・ホラーファンクラブ「LIP'S」の皆様は、今年は『ゴーストバスターズ』のダンスで登場。おまけに、昨年日本版ロッキー・ホラー・ショーミュージカルで演った「Eddie's Teddy」(邦題:どあほのエディ)もパフォーム。
もちろん、上映前にはヴァージン(ロッキー・ホラー・ショー初心者)イジり「誰が一番バナナをヤらしく食べるか」競技も開催。去年も見たけど、バナナパフォーマンスのレベルの高さといい、強いキャラクターといい、ここに上がってくる皆さんはホントにヴァージンなんでしょうか? 

昨年のレポにも書いた通り、『ロッキー・ホラー・ショー』の上映中は、ノリで歓声あげてもよし。映画の内容やキャラクターにツッコミを叫んでもよし。一緒に歌ってもよし。ほとんど暗記したセリフで延々一人芝居しててもよし。「タイムワープ」は一緒に踊ることをお勧めしますが。
とりあえず、ブラッドが出てきたら「asshole(バーカ)!」、ジャネットだったら「slut(アバズレ)!」と言うのが、海外でもおなじみのお約束。

日本語の場合だと、ブラッドがスコット博士を見かけて「スコッティ!」と言うシーンの直前に「ティッシュは何使ってるの?」と叫ぶとか、フランクがスピーチ中に「イエス」という直前に「ズバリ、あんたはオカマでしょう!!」と叫ぶのが定番化しつつある。
また、犯罪学者を演じるチャールズ・グレイの顔の大きさがアンタッチャブル山崎を彷彿とさせるせいか、この人が登場するたびに「ザキヤマーー!!」「おじゃマップ!!」「あざーーっす!!!」と山崎関連のボケが殺到。ディナーのシーンで入った、リフラフとマジェンタが雑にワインを注いでまわるところで「ワイルドだぜぇ?」ってネタは、まぁ貴重な今年限定ものでしょうね。

そういえば、最前列にいたアメリカ人が、逐一お約束のセリフとツッコミを叫んでいたなぁ。あれが全部分かったら、また違う面白さも発見できるんだろうなぁ。
あ、上映終わったらまた「タイムワープ」踊ることもお勧めしますよ。というか、勧めるまでもなく踊る気満々になっていたら嬉しい限りです。
今年一番力入ってたカボチャ。

貞子! ビルの壁は慣れないだろうけど頑張れ!!

2012年11月15日木曜日

エクスペンダブルズ2

すべては筋肉ですが文句ありますか!! ないですね!!!!

エクスペンダブルズ2('12)
監督:サイモン・ウェスト
出演:シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム



「オレたち消耗品!! 命知らずの傭兵軍団!! 危険とか戦場とかドンと来い!!!」って感じの看板を掲げているのに、ホントに犠牲者が出ちゃうと「何してくれるんじゃコラァァ!!!!」と倍返しどころじゃない復讐に走るって、よくよく考えたらちょっと理不尽ですね。まぁ、だからこそ面白くなったんだけど。

バーニー・ロス率いる少数精鋭の傭兵軍団エクスペンダブルズは、バルカン半島に墜落した輸送機からある機密データを回収する任務を請け負った。簡単な仕事のはずだったが、データを狙っていたヴィラン率いる悪の武装集団サングに急襲され、仲間の1人が命を落としてしまう。データを取り戻すため、また仲間の復讐のために、エクスペンダブルズはヴィランを追う!!

何せ1作目から、というか企画段階から、アクション俳優ひたすら集めた筋肉男祭り!!! のエクスペンダブルズ。となれば最も重要なことは、各アクションスターが自分の見せ場をドヤ顔でキメてくれること。それを最大限に活かすには、葛藤も伏線も恋も取っ払い、ひたすら火薬と拳で勧善懲悪というどストレートな構図が大正解。ご都合主義な展開も大歓迎。なおかつ、火薬と拳のシーンは、ドッカンドッカンバキバキとど派手にやるのが大正解だ。

というわけで、銃撃すれば敵が血しぶきを撒き散らして倒れ、重戦車や飛行艇で突撃すれば必要以上に爆破と破壊。肉弾戦ともなれば、スタローンがカイザーナックルでぶん殴り、ステイサムがナイフを飛ばしつつ、ジェット・リーがフライパンを武器に宙を舞い、ヴァン・ダムが2連続ヘリコプターキック!ステイサムvsスコット・アドキンスという軽々動ける同士のバトルも見ごたえ十分すぎる。何より、スタローン&ブルース・ウィリス&シュワルツェネッガーが横並びで銃撃するシーンは、派手なうえに豪華で絵になることこの上なし! 
ここまで筋肉アクションメガ盛り祭りにしてくれると、楽しまなければ損な気さえしてくるものだ。

さらにニクいのは、アクションだけでもキャラの立つメンバーたちに、とんでもなく大人げないノリという魅力までプラスされていること。前回から続くバーニー&リーおよびイン・ヤン&ガンナーの仲良し口ゲンカごっこや、バーニーの特に意味なくドクロなアイテムが一例である。みんなしてシュワちゃんの「I'll be back!」をはじめとした『ターミネーター』ネタを徹底的におちょくるところも、ベタながら大いに楽しませてもらえるポイントだ。

その最たるポイントは、CIAから来た女性マギーが今回行動を共にし、しかも廃屋で一緒に野宿するということで、妙に浮き足立つメンバーの様相。特に、相方クリスマスの彼女に文句つけたりするわりには、近くに女性がいるとどうにも落ち着かない雰囲気丸出しのバーニー隊長の変化は顕著。「(人生の最後に食べる飯を選ぶとしたら)中華が食いたい」とど下手なナンパに走るガンナーはもっと顕著。「いつも男ばっかのとこに今日は女子がいるー♪」という小規模なわくわく感が漂う様はもはや中学生。このときばかりは最強傭兵軍団という設定が遠ざかるよ。

また、前作で裏切り者兼問題児だったガンナーは、マサチューセッツ工科大の優等生というムダな才能の持ち主で、そのうえちっともそうは見えないお調子者のドジさんぶりを披露する、前作とはまた違った大人げなさ全開。この人の経歴も、演じるドルフ・ラングレンのスゴくて哀しい実録をガチ反映していたりするものなぁ。

しかし、本作を語るうえで、出番が少ないにも関わらず1、2を争う重要性を担っているのが、チャック・ノリス。自分よろしく、それまでチャック・ノリスをよく知らなかった人間にまでも、「人類最強」だの「伝説級」だのといった飾り文句を信じこませる存在感。「チャック・ノリス・ファクト」を信じようって気にさえなる。
何せ、どこからともなく現れて、どんなに大勢の敵でもたちどころに死体の山に変える。その気になればアサルトライフルで戦車も爆破できる。その表情は仏のように穏やかなままで、銃を持つ手がブレることもない。スッと来て、バーーーーーっと殲滅。それがチャック・ノリス。
こんなスゴい人を脇で、しかも絶妙のタイミングで使えるなんて贅沢は、エクスペンダブルズでしか味わえません。