2016年3月21日月曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第9話



オープニング
吹替版ではたびたび「責任持てんよ、ワシは」になっている司会者(ジョン・クリーズ)の始まりの一言。水着の女性が挑発的なポーズをとるのを順番に映していくと、最後にいるのはビキニ姿でデスクに寝そべるジョンおよび同じくビキニのイッツマン(マイケル)……確かに今回のオープニングは責任持てんな。

身体のパーツを見分ける方法
「足」とか「手」とか言ってるうちは当たり前じゃんで終わるけど、「肘のちょっと上」って厳密には何か名称あるのかね? このネタは今回のスケッチを通して続くが、最も多く紹介されるパーツは「猥褻物(原語:Naughty bits、字幕:いたずらっ子)」である。

ブルース
なぜか名前が全員ブルースであるオーストラリアの哲学科。全員がブルースになってる理由は不明だが、オーストラリアがかつてイギリスの流刑地だった歴史からか、オーストラリア人=ガラが悪くて教養なさそうという偏見ネタがあり、だからこそそんな面々が哲学科の教授になっている。
なおこのスケッチでは、人生で一度は言ってみたくなるほどの最高にざっくりした祈り文句が聞ける。「神様、いろいろ頼むわ。アーメン」

オチョクリの達人インタビュー
他人と常に対立するにはどうすればいいのか。簡単なこと、相手が言うことをいちいち否定したり、反対のことを主張したりすればいいのだ! オチョクリというか、ただのイヤガラセともいうぞ。

おかしな二人
第2シリーズ第6話に登場した、巨大鼻のレイモンド・ラグジュアリー・ヤッチト氏(本当はスロート・S・マングローブと発音するらしい)再登場。原語では整形外科医(ジョン)のほうが「どうしてもというなら私と一緒にキャンプに行ってください」と誘いをかけているが、吹替ではなぜか逆にヤッチト氏(グレアム)のほうが「ダメ?」とモーションをかけている(吹替における山田さんの鼻声が楽しい)。
いずれにしても、身長190㎝越えの男二人が、満面の笑顔で手をつないで森の中をスキップしてくる絵面のインパクトたるや。

進軍体操
「怒ったぞ表明体操」および「ゲイのお誘いお断り体操」……のようなもの。軍人・警官など男らしさのアイコンは、同時にゲイのアイコンでもある。ヴィレッジ・ピープルのステージを観ればよく分かる。

将軍たちのバレエ・チーム
上記スケッチのネタをギリアニメーションで。ただし、下半身チュチュで踊る将軍たちより、「やめないと自殺するぞ」という抗議のほうがもはやアブナイネタに。片方の目玉の青いところだけ落下するというオチだけど。

キラー・カーズ
上記に続くギリアニメーション。ロンドンをおびやかす殺人車と、それに対抗する脅威としてなぜか現れた巨大二足歩行ネコちゃん。いずれも人類には脅威でしかないのだが。キラー・カーズと聞いて、レディオヘッドの同名曲か、ピーター・ウィアーの『キラー・カーズ パリを食べた車』を思い出す人は挙手。

カミカゼ航空会社
エラい格安航空に乗ることになったなーと思ったら、機長がバリバリの特攻隊長でした。その名も「カミカゼさん」……ってそのまますぎるだろ! おまけに、空港の免税品店のおばちゃんがテリーJじゃ、カミカゼ機長も霞むわ。

波間のマリン・シアター
第1シリーズ第11話にて、「真珠湾総攻撃の再現劇」という名のただのおばちゃん同士の泥試合を見せてくれたバトリー婦人会再登場。戦争というものが、おばさんたちによるハンドバッグ殴り合いだったらどんなにマシか……と案外深い考えを示してくれたバトリー婦人会だが、今回「世界初の心臓移植手術再現劇」をやったところ、結局ハンドバッグ殴り合いだったのでもうそれしかネタがないらしい。
それでも彼女らは、陸地で演劇(仮)をやろうとしている分まだ効率的だった。世の中には、ダイビングや息継ぎのリスクを背負いながら、どこにいるか(そもそもいるのか)分からない観客を前に、海の中でシェイクスピアやミュージカルを実演する人々もいるのだ……! 

ラジオ・ドラマ「スコットランド女王メアリーの死」
「ドカンバキッベシッ」「ぎゃーーーー」でしか伝えられない女王の死。さすがのジョンとグレアムのペッパー・ポッツも笑いをこらえているのが分かる。

マーガレット・サッチャーの脳ミソ
さすが嫌われ者のゴリゴリ保守というか……そうですか、サッチャー首相の脳ミソはそこにあるんですか。2016年3月現在だったら、ドナルド・トランプ候補の脳ミソが思わぬところにあるんだろうなぁ。

ヨーロッパ警察対抗歌合戦
テリーJといえば脱ぎ芸だが、実はパイソンズきっての美声の主でもある。今歌うんかいというタイミングだけど。歌合戦出場者ではないけど、言うことが思い出せず無邪気な笑顔でごまかすマイケルが可愛い。吹替版では青野さんのズレズレな説明が可愛い。

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