2018年1月3日水曜日

2017年映画極私的ベスト10

2017年=墨・韓・伊・白の伏兵にぶっ飛ばされる。

ランキングの現状におそらく作った本人が一番びっくりしてますよ。
「今年もマーベルは豊作だしなーーしかも前作が面白かった『GotG』の続編と一番お気に入りシリーズの『マイティ・ソー』3作目来るしなーー怪獣映画に振り切った『キングコング』も来るしなーーー何より去年から楽しみにしてた『釜山行き』が来るじゃないか!! うーーんどれがベストに来るかなーーーー」ってわくわくしていたのにいざ年末きたら結果コレですよ。
いや、そりゃ確かに去年だって未体験ゾーンからLet Us Prey(デス・ノート/デッド・ノート)がランクインしましたよ。
それにしたって……ここまで来るとはなーー……。

参照記事一覧
2012年極私的ベスト
2013年極私的ベスト
2014年極私的ベスト
2015年極私的ベスト
2016年極私的ベスト

1位 ダークレイン

ポスタービジュアルが詐欺! 惹句が詐欺! 「ラスト○○分の衝撃」もたぶん詐欺! しかしダマされた結果超幸せな気分に! 
この映画のせいで私は2017年隙あらば『ダークレイン』勧めるマンに変貌してしまった。勧めた相手がコレを好きになるか嫌いになるかは全く分からないが、「はあぁ!!??」と言いたくなるであろうことは確実! 何なら観た人のポカン顔で白飯が食えるかもしれない! 
前作『パラドクス』然り、イサーク・エスバン監督は良くも悪くも「とにかくコレがオレの世界なの! オレのルールで行くの!!」のゴリ押し型なのだが、やはり色々映画観ていると、こういう監督の存在が案外ありがたかったりするんだよなぁ。

2位 新感染 ファイナル・エクスプレス

韓国のゾンビってやっぱりしつこいんだろうなぁ、しぶといんだろうなぁ、やっつけるほうも牛骨とまではいかなくても鈍器使うんだろうなぁ……と、ずっと楽しみにしていた列車ゾンビパンデミック。結果、ゾンビ映画としてはもとより、人間関係の描き方、イライラ、愛情、爽快感、感動、すべてが基準値軽々オーバーの濃厚&超高密度ドラマだった。ただでさえ高い好感度をさらにガン上げた漢気のマ・ドンソクはもとより、徹底した憎まれ役をやり遂げたキム・ウィソンにも拍手ですよ。

3位 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

スーパーパワーを手に入れたらまずATM強盗してヨーグルトとAV買いまくるヒーローvsユーチューバーになりたいヴィランという極狭町内バトル。「これを観ているお前だって、ヒーロー願望があろうとパワーがあろうとこんなもんだぞ」と痛いところを指摘されているようでもあるし、ヒーローではなくヴィランのほうが音楽大好き歌うの大好きという点が『GotG』と対になっていて、よりヒーローもののダークホース色が強まっている。

4位 地獄愛

2017年極私的No.1ラブストーリー。ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督のラブストーリーは『変態村』や短編『ワンダフル・ラブ』からブレることなく、どう見ても病んでいる世界の芯にこの上なくピュアな愛が見えてくる。解体する死体を前にしてグロリアが歌い上げるラブソング "Sois Prudent" には、今年のどのミュージカルよりも感動してしまいましたとも。

5位 レゴバットマン ザ・ムービー

イロモノのフリして「バットマンとはどういう奴なのか」の核心を突いてきた、これまたヒーロー映画のダークホース。TV時代から新作映画からあらゆるバットマンを踏まえ、さらにバットマンもヴィランも大好きなファンにとってこの上なくハッピーな結末を用意してくれた。もうバットマンもジョーカーもこのままみんな幸せになってしまえ!!

6位 IT イット/“それ”が見えたら、終わり。

主人公たちの子供時代(回想)と大人時代(現在)が交錯する原作を、バッサリ子供時代(前編)と大人時代(後編)に分ける大胆な決定。おかげで暗黒の『グーニーズ』とでもいうべき子供たちの冒険譚にして、ファンタジックな怪物と怪物のように恐ろしい現実を乗り越えていく成長譚となった。そのぶん後編への期待値(と不安値)もガン上がりしたがそれでも楽しみだ! そして頑張れペニーワイズ=ビル・スカルスガルド! ニューラインシネマから出てきた以上、君も立派なフレディ・クルーガーの後輩だ!! 君の強みは動き方や顔の歪み方に滲み出る「厭さ」だ!!

7位 ブレードランナー2049

かつて『ブレードランナー』が提示した「レプリカントと人間にどれほどの違いがあるというのか」という問いに対し、「両者の間に大差はない。それどころか、明確な実体を持たずスイッチひとつで消えてしまうようなAIですら、限りなく人間になり得るのだ」と30年越しの回答を出した続編。「スケールの壮大な“ピノキオ”」と言ってしまえばそれまでだが、ブルーフェアリーのいないピノキオが人間になる道を選んでいく過程はあまりにも切ない。
しかし、「夢のあるディストピア」として描かれていた2019年の世界、30年経っていっそう夢がなくなっていたのはちと残酷だし、しかも現実味があるってね……。

8位 アシュラ

韓流特濃バイオレンスの1つの高み……というより、暴力とゲスのインフレが過ぎて終いには清々しい気分になってくる。主要人物が「全員悪人」ならぬ「全員外道」(しかも全員タイプの異なる外道)なのだが、中でもその頂点に君臨するスーパーサイコパス市長パク・ソンベの存在感たるや。ノーパンで一人立食パーティーを敢行する姿は今年のファン・ジョンミンの極私的ベストアクトです。『哭声 コクソン』のズンドコ祈祷師も信用していいのかよくないのか分からなくて良かったけど。

9位 DARK STAR H.R.ギーガーの世界

木々を鬱蒼と茂らせ、おぞましくも艶かしいアートワークに囲まれて暮らすギーガー。しかし彼はその中で家族やマネージャーたちと和やかな時間を過ごし、愛猫ムギに翻弄され、庭で自作の幽霊列車に乗ってご満悦。現パートナーはもちろんのこと、元パートナーたちも別れたあともアシスタントとして共に働いている。セルティック・フロスト/トリプティコンのトム・G・ウォリアーも秘書としてギーガー宅で働いていたこと(しかも自転車通勤していること)、ギーガーに対する恩義と尊敬の念の強さも本作で初めて知った。
ギーガーとは「黒い星」でありつつ、感受性豊かで穏やかな「太陽」だったのかもしれない。

10位 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス

無名のヒーローチームにしろトロマ出身の監督にしろ’60~’70年代選曲なサントラにしろ「まさかコイツが……?」な大活躍を見せてくれた前作。たった1作で映画も音楽ももはや安定の域に達してしまうのだから分からないもんである。
それでも、鮮やかさと毒々しさは紙一重なエゴの惑星や、電流攻撃くらって骨格が透けて見えるなんてベタなマンガ表現を全力でやってしまうところにトロマ魂を感じるよ。一番ツボだったのは、ソヴリン=自称高貴な人々が、傍から見てどれほど滑稽なもんかという見せ方にモンティ・パイソン魂を感じたこと。

次点(と言いつつ大量):

『ゲット・アウト』(そういう形の「差別」と「侵害」もあるのか……)
『キングコング 髑髏島の巨神』(レジェンダリー怪獣まつり!)
『お嬢さん』(これも変態の皮を被った素晴らしいラブストーリー)
『ネオン・デーモン』(ハリウッド・ナイトメア的『不思議の国のアリス』)
『マイティ・ソー バトルロイヤル』(神話の世界をぶち壊す英断)
『エイリアン コヴェナント』(聖書やシェリーを引用した深遠な世界の表層でドジっ子クルーの血みどろドタバタ劇場! そしてファスベンダー祭り!)
『ディストピア パンドラの少女』(今年最も美しいゾンビ映画)
『怪談新耳袋Gメン 復活編』(ブリーフマンとスーパーXの不在に懸念はあったが、それを覆いつくさんばかりの佐藤監督の気合&ふんどし修験者西村喜廣の存在感)
『哭声 コクソン』(恐怖の國村準)

あとこちらも。

2017年リバイバル映画ベスト10

1位 イン・ザ・スープ(in 早稲田松竹)
2位 戦争のはらわた(in シネマカリテ)
3位 ロスト・ハイウェイ(in 角川シネマ新宿/デヴィッド・リンチの映画)
4位 サニー 永遠の仲間たち(in キネカ大森/さよならCJEJ)
5位 バウンド(in シネマート新宿)
6位 マルホランド・ドライブ(in 角川シネマ新宿/デヴィッド・リンチの映画)
7位 スモーク(in 恵比寿ガーデンシネマ&早稲田松竹)
8位 乱(in 恵比寿ガーデンシネマ)
9位 マングラー(in キネカ大森/ホラー秘宝まつり)
10位 ベテラン(in キネカ大森/さよならCJEJ)

2017年未公開映画ベスト10

(レンタル・配信期間の都合上昨年の作品が混ざっています)
1位 デスレース2050
2位 ザ・ベビーシッター
3位 ホテル・インフェルノ2 カテドラル・オブ・ペイン
4位 グッド・ネイバー
5位 KIANU キアヌ
6位 ソムニア 悪夢の少年
7位 Let Me Make You A Martyr
8位 テイキング・オブ・デボラ・ローガン
9位 ヘイヴンハースト
10位 デスノート(Netflix版)

昨年の反省を踏まえて今年はもっと未公開作を追うようにしよう(そしてNetflixの月額をムダにしないようにしよう)と努力……してはみたものの、振り返ればアレやコレの取りこぼしが多々あり。追いつけないよNetflixさん。ましてやドラマはもう追尾不能だよ! 唯一追えてるの『ゴッサム』だけだよ!

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