2011年9月6日火曜日

ロッキー・ホラー・ショー

セックス、ドラッグクイーン、ロックンロール。

ロッキー・ホラー・ショー ('75年)
監督:ジム・シャーマン
出演:ティム・カリー、スーザン・サランドン



「性倒錯と服装倒錯とマッドサイエンティストと殺人とカニバリズムをミュージカルでくるんだポップなB級エンターテインメント」
昔、友人にこの作品を紹介する際にそう語ったところ、ドン引きという正しい反応を得た。
今考えるとこの紹介はマズさの極みで、表現方法に疑問もあるが、「性/服装倒錯」「マッドサイエンティスト」などのキーワードは誇張ではないと断言できる。

平凡なカップル、ブラッドとジャネットは、山道で車のタイヤがパンクしたため、近くの古城に助けを求めに行く。ところが、城の主はトランスセクシュアル・トランシルヴァニア星からやって来たマッドサイエンティスト、フランク・N・フルター博士。折しも城の中では、博士好みのブロンドで日焼けしたマッチョ男人造人間、ロッキーが誕生するところだった。倒錯だらけの異星人たちに囲まれた一夜は、ブラッドとジャネットの人生に大きな変化をもたらすことになる。

どう噛み砕いても消化は難しいと思われる、ゲテモノすぎるキーワードとストーリー。合わない人の場合、展開がメチャクチャ、結末も中途半端という意見が多い。
それにも関わらずコアなファンを得た理由は、古臭さをまったく感じさせない音楽にある。ロックというよりポップだが、「SF怪奇映画2本立て」「タイムワープ」など、キャッチーで耳に残る曲の数々。脚本・出演・作詞作曲をやってのけた、リチャード・オブライエンの功績である。
奇抜な衣装も時代を感じさせず、パンクやグラムロックのファッションといっても差し支えない。
そして何より、きらびやかな悪趣味に満ちた倒錯者の世界には、アウトサイダーにならざるを得ない哀しみが隠れていることを、オブライエンは知っていた。

この作品に熱狂した人々は、ただ映画を観るに飽き足らない。
スクリーン上映とセットで、有志の役者(ほとんど素人)が舞台を演じる。客席の人々もキャラクターの仮装をしたり、セリフにツッコミを入れたり、場面に応じてクラッカーを鳴らしたり新聞紙を被ったりする。客席とスクリーンとが一体になった、「観客参加型エンターテインメント」なのである。

もしもう一度観たくなったり、一緒に歌いたくなったらファンの仲間入り。
ほぼ全曲歌いこなせたり、フランクをカリスマと崇めたり、「タイムワープ」のダンスをマスターできるようなら、立派な中毒者の仲間入りです。

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