2011年9月11日日曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第1話

『空飛ぶモンティ・パイソン』のレビューは、シリーズの1話ごとに行いたい。
また、全てのスケッチやアニメーションの解説はできないかもしれない。




イッツマン
マイケル・ペイリンの代表キャラクター。オープニング前の「It's…」を言うためだけに出てくる、ボロボロの格好の老人。
特に第1シリーズでは、「It's…」のためだけに長距離を走らされたり、地雷原をくぐり抜けたり、食肉工場にぶら下げられたりと悲惨な目に遭っている。
記念すべき第1回目は、海を渡って登場。

英国人と豚の競争
第1話全編にわたって続く、「イギリス人と豚、どっちが多く死ぬか対決」。
人種・国家もネタにするパイソンズだが、一番ネタにしているのは自分たちイギリス人だったりする。なぜか、イギリス流ユーモアは自虐ネタが多い。

有名人の死に方コンテスト
歴史上の偉人をいじくり倒すスケッチも、『空飛ぶモンティ・パイソン』の定番。
ここでも最後のネタに、イギリスの英雄ネルソン提督を持ってくる自虐あり。偉人や権力者をゲイ設定にするのもパイソンズ流。

イタリア人のためのイタリア語講座
陽気でハイテンション、自己主張が強い、歌うの大好きというイタリア人のステレオタイプを茶化す。
この他のイタリア人ネタには、「女好き」「マフィアのお膝元」がある。

ペッパー・ポット
パイソンズが演じるおばさんキャラの総称。下半身が肥大して胡椒ビンみたいということでそう呼ばれている。この回のバター・コマーシャルスケッチで初登場するが、その後もテレビシリーズを通して何度となく出現。
一番おばさんが堂に入っているのはテリー・ジョーンズ、一番若い女性らしいのはエリック・アイドル。2人とも、細かい仕草が女性的なのが上手いポイントである。

芸術の時間
同じくパイソンズの鉄板、芸術こきおろしネタ。
高名な芸術家をナメくさったインタビューや、有名芸術家が自転車レースで絵を描く企画を決行。

ヴィクトリア時代・思い出のアルバム
昔の写真のコラージュでシュールな作品を作るテリー・ギリアムのアニメは、「ギリアニメーション」と呼ばれていたらしい。
特に、芸術作品や由緒ある時代の写真を使った過激ネタは、パイソンズの権力者茶化しに大いに貢献している。

殺人ジョーク
読んだ人をことごとく笑い死にに至らしめるジョークが、第二次世界大戦の最終兵器として利用される話。ここでは、ドイツ人=ユーモアがないという偏見ネタが。
パイロを使ったシアトリカル・ロックバンドのラムシュタインや、『ドリームシップ エピソード1/2』などのパロディ映画がドイツから生まれた今、もしパイソンズがドイツ人偏見ネタを作ったら、「ユーモア感覚が変態っぽい」という話になっていたのだろうか。

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