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2016年3月21日月曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シーズン第10話



フランス映画『フロマージュ・グロン』
訳して『巨大なチーズ』。ゴミ集積所でキャベツを抱える女と自称革命家の男の物語。イギリス人のフランス嫌いネタから生まれた、ヌーヴェルヴァーグ系映画モドキである。
ちなみに個人的には、昔『気狂いピエロ』を観たけど理解できず、ラストの爆発しか覚えていなかったことを思い出させられるスケッチでした。

南極のスコット
フランス映画をバカにした直後、今度はアメリカ映画をターゲットにする。スコット隊長の南極到達(と全滅)の実録をビーチで撮影するという無茶振り。しかし、「無理やりにでも大作映画を撮ろうとして迷走する」ってのは、今やアメリカに限った話じゃなくむしろ日本にも顕著なんじゃないですかね?

サハラのスコット
そして迷走の挙句、スコット隊長の冒険譚は、サハラ砂漠でライオンや電気仕掛けのペンギンと戦うというどこのアサイラム映画だよという話に。正直そっちのほうが観たいんだけど。
ちなみに、第7のパイソンことキャロル・クリーブランドいわく、「パイソンの番組に出演している私にだいたい裸というイメージがついているけど、実際にトップレスになったのはこのとき1回だけ」とのこと。しかも後ろ姿だけ。とはいえ、人喰い机に追われて服が脱げるなんてバカなネタに文字通りひと肌脱いでくれたキャロル、貴女は最高だ。

オープニング
……と、実はここまでの長々と続く映画批評&メイキング話がオープニングだったのですよ。

アンヨと入れ歯のダンス
入れ歯が鍵盤替わりに動いて音楽を奏でるというコンラッド・プー氏のパフォーマンスがギリアニメーションで。コンラッド氏の顔のモデルはテリーGじゃないかと思うのだけれど。

観賞魚の免許
役所の窓口に「観賞魚を飼うことを証明する免許をくれ!」と謎の要求をするこの男(ジョン)、実は第1シーズン第8話「死んだオウム」スケッチで死んだオウムを買わされた男エリック・プラライン氏。犬から猫からいろいろ飼っていて、みんな名前が「エリック」ということが判明する。よほどの動物好きなのか、よほどの自分好きなのか。
無茶なことを言ってるようなプラライン氏だが、いっそ免許制にしたほうがペットの幸せを保障できるのでは……と思うこともあるのが哀しい現実だよ。

ラグビー ~古典的ダービー市議会vsオールブラックス~
言わずと知れたラグビーニュージーランド代表チームと、サッカーの「ダービーマッチ」の名の由来となったダービー市議会がなぜか試合。市議会に至ってはカツラやら装飾をあしらった正装やらで着飾ったまま(しかも市長は高下駄で)フィールドに立ち、まさかの勝利を収めてしまう。
「ニュージーランドなぞ所詮労働者階級の移民で伝統も何もあったもんじゃないわバーカ」という英国上流意識の反映だそうだが、「ハカ」を見ればお分かりの通り、ニュージーランドチームには戦士マオリ族の血が受け継がれているからね。

サッカー ~ボーンマス海水浴場の婦人科医チームvsワトフォードのシルバー船長扮装チーム~
しかしそんなムチャクチャなラグビーゲームも、このサッカーに比べればまだマシに見えてしまうのである。『宝島』に登場するシルバー船長は、肩にオウムを乗せていて、片目は眼帯、片脚は義足で杖をついているのだ。つまりサッカーでは……

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第9話



オープニング
吹替版ではたびたび「責任持てんよ、ワシは」になっている司会者(ジョン・クリーズ)の始まりの一言。水着の女性が挑発的なポーズをとるのを順番に映していくと、最後にいるのはビキニ姿でデスクに寝そべるジョンおよび同じくビキニのイッツマン(マイケル)……確かに今回のオープニングは責任持てんな。

身体のパーツを見分ける方法
「足」とか「手」とか言ってるうちは当たり前じゃんで終わるけど、「肘のちょっと上」って厳密には何か名称あるのかね? このネタは今回のスケッチを通して続くが、最も多く紹介されるパーツは「猥褻物(原語:Naughty bits、字幕:いたずらっ子)」である。

ブルース
なぜか名前が全員ブルースであるオーストラリアの哲学科。全員がブルースになってる理由は不明だが、オーストラリアがかつてイギリスの流刑地だった歴史からか、オーストラリア人=ガラが悪くて教養なさそうという偏見ネタがあり、だからこそそんな面々が哲学科の教授になっている。
なおこのスケッチでは、人生で一度は言ってみたくなるほどの最高にざっくりした祈り文句が聞ける。「神様、いろいろ頼むわ。アーメン」

オチョクリの達人インタビュー
他人と常に対立するにはどうすればいいのか。簡単なこと、相手が言うことをいちいち否定したり、反対のことを主張したりすればいいのだ! オチョクリというか、ただのイヤガラセともいうぞ。

おかしな二人
第2シリーズ第6話に登場した、巨大鼻のレイモンド・ラグジュアリー・ヤッチト氏(本当はスロート・S・マングローブと発音するらしい)再登場。原語では整形外科医(ジョン)のほうが「どうしてもというなら私と一緒にキャンプに行ってください」と誘いをかけているが、吹替ではなぜか逆にヤッチト氏(グレアム)のほうが「ダメ?」とモーションをかけている(吹替における山田さんの鼻声が楽しい)。
いずれにしても、身長190㎝越えの男二人が、満面の笑顔で手をつないで森の中をスキップしてくる絵面のインパクトたるや。

進軍体操
「怒ったぞ表明体操」および「ゲイのお誘いお断り体操」……のようなもの。軍人・警官など男らしさのアイコンは、同時にゲイのアイコンでもある。ヴィレッジ・ピープルのステージを観ればよく分かる。

将軍たちのバレエ・チーム
上記スケッチのネタをギリアニメーションで。ただし、下半身チュチュで踊る将軍たちより、「やめないと自殺するぞ」という抗議のほうがもはやアブナイネタに。片方の目玉の青いところだけ落下するというオチだけど。

キラー・カーズ
上記に続くギリアニメーション。ロンドンをおびやかす殺人車と、それに対抗する脅威としてなぜか現れた巨大二足歩行ネコちゃん。いずれも人類には脅威でしかないのだが。キラー・カーズと聞いて、レディオヘッドの同名曲か、ピーター・ウィアーの『キラー・カーズ パリを食べた車』を思い出す人は挙手。

カミカゼ航空会社
エラい格安航空に乗ることになったなーと思ったら、機長がバリバリの特攻隊長でした。その名も「カミカゼさん」……ってそのまますぎるだろ! おまけに、空港の免税品店のおばちゃんがテリーJじゃ、カミカゼ機長も霞むわ。

波間のマリン・シアター
第1シリーズ第11話にて、「真珠湾総攻撃の再現劇」という名のただのおばちゃん同士の泥試合を見せてくれたバトリー婦人会再登場。戦争というものが、おばさんたちによるハンドバッグ殴り合いだったらどんなにマシか……と案外深い考えを示してくれたバトリー婦人会だが、今回「世界初の心臓移植手術再現劇」をやったところ、結局ハンドバッグ殴り合いだったのでもうそれしかネタがないらしい。
それでも彼女らは、陸地で演劇(仮)をやろうとしている分まだ効率的だった。世の中には、ダイビングや息継ぎのリスクを背負いながら、どこにいるか(そもそもいるのか)分からない観客を前に、海の中でシェイクスピアやミュージカルを実演する人々もいるのだ……! 

ラジオ・ドラマ「スコットランド女王メアリーの死」
「ドカンバキッベシッ」「ぎゃーーーー」でしか伝えられない女王の死。さすがのジョンとグレアムのペッパー・ポッツも笑いをこらえているのが分かる。

マーガレット・サッチャーの脳ミソ
さすが嫌われ者のゴリゴリ保守というか……そうですか、サッチャー首相の脳ミソはそこにあるんですか。2016年3月現在だったら、ドナルド・トランプ候補の脳ミソが思わぬところにあるんだろうなぁ。

ヨーロッパ警察対抗歌合戦
テリーJといえば脱ぎ芸だが、実はパイソンズきっての美声の主でもある。今歌うんかいというタイミングだけど。歌合戦出場者ではないけど、言うことが思い出せず無邪気な笑顔でごまかすマイケルが可愛い。吹替版では青野さんのズレズレな説明が可愛い。

2016年3月4日金曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第8話

再び2年近く放置してしまっていたパイソンズシリーズ。ということは、ここでまた更新が止まったら、次の更新はさらに2年後になるはずだ! 本来なっちゃいけないのだけれど。



番組案内
BBC番組案内にて、なぜかスポーツ番組がしつこく推される。ドラマやコメディがあっても、出演者がスポーツ選手ばかりだったりする。BBCにスポーツ番組が多く見受けられたことが元ネタらしいが、当時はともかく今はそんなにスポーツ多い気はしないんだけどな。でも、イギリスのイトコとSkypeしてると、BGMによくスポーツニュース流れてるんだよな。やっぱりスポーツ番組多いのかね?

親指の鼻を持つマンモス
キャバレー跡地の工事現場から、なぜか発掘された巨大な親指。こいつが何なのか調べるため博物館に持って行ったところ、その後親指はマンモスの鼻として標本に移植されていた……。そんなバカなと思われるギリアニメーションだが、実際昔には恐竜の爪の化石が長年ツノの化石と思われていたことがあるのだから、あながちやりすぎでもない?

今日の考古学
……というタイトルのもと、教授たちの壮絶な背の高さバトル。身長コンプレックスは国を超える問題なのだろうか。終盤はミュージカルから肩車合戦から騎馬戦という怒涛の展開。で、結局考古学は……とりあえず上流階級ほど背が高い傾向にあるのは、アーリア人の血を濃く引いているからじゃないだろうか的なところでかすってるってことでいいですかね? 何となく。

ベリング牧師の説教
カメラが引くにつれ、実は頭に斧が刺さっていることが判明する牧師の説教。最後によくよくアナウンスを聞いてみれば、実は精神病院所属の牧師。……なるほど、「所属」の意味から考えなくてはな。

英国“脱腸”協会を代表して……
なぜ脱腸協会なのかというと、本来「英国名所旧跡(National Trust)保存協会」という名称を「National Truss(=脱腸)」に文字っているため。
エリック・アイドル扮する女性リーピー・リー(仮)が何やらスピーチをするはずだったのだろうが、「私本当にリーピー・リーだっけ?」等基本的なところからつまずきまくっているため進展はゼロ。吹替版では「私エリック・アイドルですの。あらこれ私の本名だわやーねー」との広川節。さすが、『Mr.BOO!』で神頼みついでに「太一郎!!」と自分に頼んじゃう男。

欠陥花嫁の交換
「この前の結婚あんま良くなかったからさ、こっちがホントの花嫁なんで取り替えてくんない?」結婚・離婚の手軽化を皮肉ったスケッチではあるが、もしも前嫁が勝手にサラリと交換されていた場合、手軽とはほど遠い泥沼の争いが勃発しそうな気がする。その場合の前嫁役は是非ジョン・クリーズで。

医者と患者
「ミスター・ワトソン?」「いえ、ドクターです」「ではミスター・ドクター」「いやそうじゃなくて」……実際にあったら忍耐力が早めに限界に到達する状況です。

恐怖のチキン・ギャング
ニワトリと卵がギャングっていうギリアニメーション・コントになってるけど、やってることは割とガチなマフィア抗争ですよ。

パーティーの下品カップル(その1)
下品というよりは、名前がヒドくて命名センスもヒドくて家がド汚くて、しかも奥さんが巨大でゴツいジョン・クリーズなカップル……つまりただの下品よりタチが悪い。苗字が「Git(アホ)」なのは一族の悲劇だとしても、名前のほうのネーミングセンスが「鼻たれネズミ顔」「デブで退屈なババア」「汚い嘘つき二枚舌」ではもはや苗字を改名したところでムダですよ。
このコントは終わり際、怒涛の汚物ネタ話になるのでお食事中の方は注意。……と、観ながらチャーハンを食ってた人が警告しますよ。

パーティーの下品カップル(その2)
上記コントの上品バージョン(最初の数十秒だけ)だが、「あっ下品バージョンのほうがまだ面白いかも」と思わされてしまう気も。もしそんな気がしてたら、オチに出てきたボクサー姿のテリーGにぶん殴られるだろうけど。

モスキート・ハンター
蚊など小さな虫をやっつけるためだけに、バズーカ、マシンガン、爆薬など重火器を駆使するハンター兄弟。それはやりすぎだとしても、夏場に的確に蚊をやっつけるスキルは欲しいもんだよ。でないと刺されやすいんだもんよ。

ゲイの裁判官
厳格なイメージの裁判官2人(エリックとマイケル)が、閉廷後オネエ言葉で裁判のグチを言い合う。しかもマントの下にはキラキラのコルセット着用。でも裁判はわりとマトモに進めてくれてるみたいだから文句はないよ。
吹替版では広川さんと青野さんのオネエ語掛け合いが拝聴できます。ちなみに、テリーJが裁判官の場合、オネエ設定がなくても吹替の飯塚さんがオバさん口調になってることが多々あります。

ベートーベン秘話
芸術家たちはハンデや苦難を乗り越えて傑作を生みだしたものだ……ただしここで語られるハンデや苦難とは、ベートーベンの場合うるさい奥さんと九官鳥とネズミ、シェイクスピアの場合皿洗いをやらされること、ミケランジェロの場合子だくさん……と、労働者階級あるある話。
モーツァルトの息子に至っては、「作曲家なんてやるもんじゃないよ」とのお父さんのグチにならい、ネズミ取り業者になっています。いずれにしてもマイケル・ペイリンなので、人当りのよさそうな駆除業者です。

2013年11月25日月曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第7話



アッティラ・ザ・ハン・ショー
第1シリーズ第13話「アッティラ大王の自首」でもネタにされてた、ヨーロッパ大陸で大殺戮をくり広げた遊牧民族の王アッティラ……とその家族の日常を描いた昔のホームドラマ系シチュエーションコメディ。英雄といわれようと残虐といわれようと、アッティラは家族へのおみやげに敵の首を持って帰ってくるマイホームパパなのです。

アッティラ・ザ・ナン
アッティラがもしハンじゃなくてナン(尼僧)だったら、暴走族なんでしょうかね……?

病室のストリップ
診察からこっちを想像するのは、国を問わない共通の煩悩なんでしょうかね……?

政治家のストリップ
テリーJの脱ぎ芸真骨頂。

政治家のグルーピー
ロックスターのグルーピーみたいなのじゃないにしても、ファンがつく政治家って信用性薄いイメージが。

キラー・シープ
羊ってさ、基本おとなしいイメージだし、童話においては被害者イメージだけど、実は目が無感情だから近くで見ると怖いよ。それに群れで押しかけてきても怖いよ。

アホと現代社会
田舎のアホと都会のアホでは、なまじ家族のコネと財産と学歴があるだけに、後者のほうがタチ悪いようです。パイソンズも毎回のようにネタにしてるし。

変なクリケット中継
クリケットについてはまったく知らないし、調べてもルールを一向に把握してないんですが、本当に厳格にルールに乗っ取って試合すると4日ぐらいかかるってマジですか? そりゃ観客の今にも死にそうな爺ちゃんが本当に死んじゃうぐらいうんざりするわ。
あと、最後におまけみたいについてきた家具の競馬中継、さりげなくスタンドで司祭がはしゃいでましたね。

クイズ、頭に一発!
クイズの謎な賞品よりも、テリーJおばちゃんよりも。笑顔で毒舌&威圧的な司会者のジョンよりも、背後でスリット入りドレスを着てるグレアムに注目してしまうよ。

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第6話

約1年と10ヵ月パイソンズスケッチ記録をほったらかしていた間に、ジョン・クリーズ吹替えの納谷悟朗さんとマイケル・ペイリン吹替えの青野武さんが亡くなり、その一方で本家パイソンズはなぜか今ごろグレアム・チャップマンの自伝をアニメ映画化し、再結成まで果たし、そして私はメンバーのパイソンズ後の企画『フォルティ・タワーズ』『リッピング・ヤーン』のDVD‐Boxを買いました。最後の項目は無視しなさい。



これがBBC商法だ!
正確には「これが商売だ」という、どうやって自分らテレビ出演者が大金稼いでいるかを紹介する番組。たぶんその稼ぎ方はBBCに限ったことじゃないよ。
吹替え版では「暮らしの知恵」という番組で、テレビ受信料の見返りに水割りもらえますというウソ情報を流してくれる。

時間ですよ!
「3分前です」「3分後には○○時になります」と要らん時報がだだ流れしてくるのは、番組スタッフが退屈だったかららしいのだが……吹替えではさっきの情報番組が不当な金品を要求していると伝える一方で、我々には関係ないとしっかり責任問題を回避している。

オープニング
この回、オープニングアニメーションの冒頭およびタイトルがブラックアウトにより映らないという、ある意味前代未聞の事態が。パイソンズ的にはごく当たり前なのかもしれないが。

表彰式
カトリック系学校の成績優秀者を牧師が表彰する式典……で何かが起こる。表彰されるような功績のない学校生活だった身としては、これぐらいとんでもない事件が起きてくれたほうがいっそ楽しいと思うよ。グレアムのニセ中国人はちょいと問題だろうけど。

パクリ映画専門監督、L.F.ディブリー
前スケッチの表彰式は、『if もしも……』という映画のラスト部分だったらしい。そして、この映画を撮った監督ディブリーさんの作品は、『2001年宇宙の旅』『真夜中のカウボーイ』『裏窓』と、どこかで聞いたようなタイトルがズラリ。もっとも、類似点はタイトルだけですが。
ちなみに本家『if もしも……』は、『時計じかけのオレンジ』のアレックス君ことマルコム・マクダウェル主演です。

事件ですよ!
外務大臣をポイするのはともかく(?)、中東ネタは今や当時以上にアウトなような……。

おまけ!
リニューアルオープンしたてのドラッグストアで、買い物のおまけに絶対使わないコスメのサンプルもらったときには困ったもんだったけど、こっちのおまけはそんなもんの比じゃないくらい困る。吹替えでは、納谷さんの渋い声で「う○こです」と精神年齢の低い便所ネタが聞ける。

サムライ
テリーG監督作『未来世紀ブラジル』の、巨大サムライが現れるシーンの雛型に思える。

ティミー・ウィリアムズの部屋
ティミーの口癖が「スーパー! スーパー!」なのは、第1シリーズ第10話のアーサー・ツリーと同じ。と思ったら、どちらもデヴィッド・フロスト(『フロスト×ニクソン』のフロスト)のパロディキャラだった。この手の無節操芸能人は、時代・国を問わず存在するもんだ。

鼻長男のインタビュー
大きい鉤鼻=ユダヤ系の特徴。自分のひいきの俳優の中だと、ヴァンサン・カッセルが顕著。とはいえこれだけバカでかいつけ鼻で、指摘されるとすぐ「差別だ!」とキレるって描き方は本来かなりマズい。「事件ですよ!」で中東をバカにしたので、ユダヤもバカにして相殺?

戸籍係にて
戸籍係で「結婚したいんですが」と言ったところ……もういっそ何かにつけてめんどくさくなったら、全員で結婚しちゃえばいいと思うよ。

ホクロ王子の冒険
このアニメ、ある単語が検閲に引っかかり、ナレーションが一部差し替えられる事件があった(そのため、もともと女性ナレーションなのに、一ヵ所唐突に男性の声になる)。しかし、なんで「癌」がダメで「壊疽」がOKなのか……。

選挙速報スペシャル
賢者党(Sensible Party)対バカ党(Silly Party)の選挙選。たまに「ちょっとバカ党」「すごいバカ党」が出ている選挙区もあり、つまり政党の多くはバカなわけで……さらに付け加えると、賢者党も果たして政治家として賢いかどうかは保証できないわけで……確かなのは、なぜかバカな候補者ほど名前が面白いってことです。

2012年1月29日日曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第5話



とあるスナック・バーからの中継
今回は、いつもオープニングで「それでは、お話変わって」を告げるアナウンサーが、なぜか庶民臭漂いまくるスナック・バーで司会進行を行う形式。もちろん、この裏にはパイソンズのちょっとした企みというか、風刺があるわけですが。

恐怖のブラックメイル
ブラックメイル=脅迫。すなわち、提示された金額を振り込まないと、愛人の名前とかヤバい写真とかバラしますよ。家庭も地位も失いますよ。……という主旨の極悪TV番組。司会を務めるのは、もちろん「ザ・いい人」マイケル・ペイリン。
ちなみに、このスケッチで初登場した「裸のオルガン奏者」。このときはテリーGが演じているが、第3シリーズからは全裸キャラがお得意のテリーJにお役目交代している。

問題棚上げ委員会
問題があればとりあえずうやむやにするというこの委員会は、今日に至るまで、世界各国の政界・財界で継続されているようです。残念ながら。日本語吹き替え版では「頼まれたことは渋々やる会」になっているが、会の趣旨は原文とおおむね変わらない。
ついでに、カメラに取られたらヤバいという委員会の弱点も、現在に通ずるものがある。
で、外を包囲しているカメラの目を逃れて逃げようと、なぜか映画『大脱走』に通ずる展開に。

大脱走
しかし、映画のようにいかないのが、ギリアニメーションの世界。コラージュ写真と化した委員会メンバー(テリーG以外のパイソンズメンバー)は、人体から配管から名画の中から、あまりにもシュールな世界へ飛ばされ続けるハメになる。


エビサラダ有限会社
……というタイトルだが、エビもサラダも関係ないスケッチ。本人にはまったく過失がないのに、そこに居るだけで何かが壊れたり誰かが死んだりする、災厄を呼ぶ男(エリック)の一幕。
吹き替え版だと、広川さんのおどおどヘナヘナした喋りも堪能できる。決め手は最後の一言「ごめんしてね」。

掠奪された七人の花嫁
実際に、こういうタイトルのミュージカル映画があります。明るいコメディタッチの娯楽作といったところで。しかし、花嫁だけでも7人いるのに、キャストは総勢……。

お肉屋さんにて
暴言と丁寧語を交互に使い分ける肉屋(エリック)。解体など体力仕事が多い=ほぼ労働者階級の仕事=言葉づかいも下品というのが肉屋のイメージらしい。実際、口の悪い肉屋ってのは珍しくないようだが。
もちろん、笑顔で割とていねいな感じの肉屋だっている。エプロン血まみれのまま接客してるかもしれないけど(個人的経験に基づく)。

ある偉大なボクサーの物語
ジョン演じるボクサー、ケン・クリーンエアシステム(=空気清浄機)の密着ドキュメント。彼の日々の鍛錬……というか、いかに彼がアホかをお届けします。
日本ではボクサーが天然(悪くいえばボケ)キャラとしてバラエティ番組で重宝されているが、1970年のイギリスでもそういう印象はあまり変わらないらしい。

溶け込めなかったアナウンサーによるエンディング
そもそも、アナウンサーに無理のある形態で司会をやらせて、しかも最終的に「出来がよくなかったし、もう僕の出番はないかも」と泣きごとを言わせたのは、パイソンズが自分たちのに従来のコメディー番組のような司会進行は不要と知らしめるためだったらしい。ごていねいに、「本当は身体をはったギャグのほうが得意なんだ」と、司会者役の言い訳まで考えられている。
吹き替え版にして、この泣きごとを納谷さんバージョンで聞くのもアリ。

2012年1月27日金曜日

モンティ・パイソンのスパマロット@赤坂ACTシアター

聖杯は、みんなの心の中にある! 的な何か。

モンティ・パイソンのスパマロット featuring SPAM
2012.01.15. 赤坂ACTシアター
出演:ユースケ・サンタマリア、池田成志、彩吹真央

英国のバカミュージカルは、いかにして日本のバカミュージカルに変化したか。

実際に舞台を観て気づいたんですが、聖杯探しという一応の本筋は意外とちゃんと残っていたんですね。ブロードウェイ版のサウンドトラック聴いただけじゃ気づかなかったけど。
脱線はしすぎずに、それでいてオリジナルの『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』好きには嬉しい、映画のあのシーンやこのシーンを盛り込んである。TVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』ネタも盛り込んである。さらには、オリジナルでパイソンズがやっていた「1人複数役」制度もあり。
元ネタに詳しいパイソニアンも、特に何も知らない方々も楽しめるように作ってあるあたりに、エリック・アイドルの商売上手がうかがえる。モンティ・パイソンにおけるエリックの持ちキャラの名言を借りて言うならば、「このぉ、ちょんちょん!!」である。

大筋は当然本家『スパマロット』と同じだが、ギャグなどの小ネタに関しては、ミュージカルを制作する国のスタイルに委ねられているらしい。
一番分かりやすいところでは、「ブロードウェイじゃユダヤ人がいないと成功できない」と歌う「You Won't Succeed On Broadway」という曲が、「日本じゃ韓流アイドルじゃないと成功できない」がテーマの「コリアンスター」になり、筋肉アピール系の男性アイドルが出てきたり、女性アイドルが少女時代やKARAもどきのダンスを踊っていたりする。
また、第二幕に入ってから出番がない湖の貴婦人の歌「私の出番は?」(原曲『Whatever Happened To My Part?』)の歌詞には、演じる彩吹真央のバックグラウンドを取り入れて「この中で一番歌うまいのに」「宝塚をナメないで」のフレーズが。
しかし、一番「日本のバカ」に貢献していたのは、時事ネタ・劇場を提供してるTBSおちょくりネタ・最底辺レベルのダジャレを含む、役者さんのしゃべくり(アドリブもあったのだろうか?)だろう。

シェイクスピア劇風のグレアム・チャップマンや、ティム"フランク"・カリーに比べると、ユースケさんのアーサー王は威厳もないしカリスマもないし軽いし、史上トップクラスにユルい。トップって確証は全然ないけど。
この人のユルさは結構日本版『スパマロット』にハマると思っていたが、振り返ってみると、ハマるどころかこのミュージカルの中核だった。ヘタレアーサー王の周りを、全編ツッコミ担当の従者パッツィやら、やたらアクの強い円卓の騎士やら、もっとアクの強いサブキャラやらが歌い踊ることで、妙なお笑い化学反応が成立していた。

アクの強さで例に挙げると、グループ魂ファンとしてはつい「港カヲルさん」といいたくなる皆川猿時さん。ベディヴィア卿ほか3役を演じている。「ほか3役のほうが大変そう」とパンフレットのインタビューで語っていたが、実際あるシーンで、付けヒゲが落ちカツラがズレるほどの激しいツッコミ(半ばボケ?)応酬を魅せてくれた。
が、そんな皆川さんをも上回ったのが、ランスロット卿ほか3役の池田成志さん。「ニッの騎士」の延々続く一人芝居といい、宙に浮く「吉田さん」といい、比喩が微妙すぎて伝わりにくい悪口で罵倒するフランス人衛兵といい、ひとたびキャラにスポットがあたると、もうこの人の独壇場。観客ばかりか、うっかりすると同じステージに立っている演者さんたちも笑ってしまうほど。それまでノーマークの役者さんだっただけに、大いなる不意打ちをくらいましたよ。

ここまでくるとすっかり英国色が薄れてしまった気がするけど、この平たい顔で(しかもそれをカバーするほどのメイクもなく)ブリテン人で居続けるのもちょっと無理があるので、これぐらいジャパンナイズされててもいいですよね、エリック?


2012年1月13日金曜日

モンティ・パイソンズ・スパマロット(サウンドトラック)

相変わらず、聖杯はどこへ消えた

JOHN DU PREZ & ERIC IDLE
Monty Python's SPAMALOT Original Broadway Cast Recording



ただでさえやりたい放題で、人々をナメくさった『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を再構築してミュージカル化。
普通の人ならあまりやりたい仕事じゃなさそうだし、たとえやる気があったとしてもパイソニア(=モンティ・パイソンのファン)からボロクソに怒られる覚悟が必要。
ただ、仕掛けた張本人が、ほかならぬパイソンズのエリック・アイドルだとしたら話は別だよ。

お話の基本は、さすがに元ネタの『ホーリー・グレイル』と大差ない。
イギリスのアーサー王が、神の命を受けて、円卓の騎士たちとともに聖杯探しの旅にでるも、聖杯とあまり関係ない出来事がいろいろ降りかかってそのうち収束。

とはいえ、映画そのままのエンディングじゃあまりにもアレなので、それなりのハッピーエンドになっている。
ただし、そのハッピーエンドと聖杯の関係性は……何かお話が都合よくすげ変わっちゃってない!? とツッコミたいところだけど、あいにくそれもネタのうちです。

すべての作詞担当はエリック。パイソンズでは言葉遊びと音楽面で才能を発揮してきただけあって、軽妙にして小ネタ満載。作曲はジョン・ドゥ・プレと共同で、明るさも切なさもゴージャス感もひっくるめた、「いかにもミュージカルっぽい音楽」という贅沢なネタ扱い。
そんな中に、エリックの代表作「Always Look On The Bright Side Of Life」がちゃっかり紛れていたりして。テリー・ギリアムが「エリックは商売上手だからね(笑)」とコメントするのも分かる。

そして、エリックは1人でもパイソンズ。ミュージカルをつくるからには、ミュージカル(特にブロードウェイ)もきっちりコケにしている。

「ミュージカルといえばこんな感じの劇的な曲あるよね」という「The Song Goes Like This」。
「ピンチのときにはインターミッション(途中休憩)挟んどけば、第二幕でだいたい収まってるよ」で終わる「Run Away!」
「ブロードウェイじゃユダヤ人がいなけりゃ成功できないのさ」という演劇界内輪ネタの「You Won't Succeed On Broadway」。
第二幕に入ってから出番がない湖の女神が「私の役はどうなってんの? プロデューサーに騙された!」と文句つける「Whatever Happened To My Part?」……などなど。

これだけミュージカルをバカにしておいて、なぜトニー賞3部門を受賞できたのかは、演劇界永遠の謎……かもしれない。

ちなみに、このサウンドトラックはオリジナルのブロードウェイ・キャストで収録。
ファンには嬉しいことに、アーサー王役は『ロッキー・ホラー・ショー』のフランクことティム・カリー!!! 
だいぶお歳を召されたとはいえ、カッコいいボーカルはご健在だ。

また、ランスロット卿役のハンク・アザリア。アメリカ版『GODZILLA』で、ゴジラ(仮)に踏まれても運よく生きてるカメラマンの人……と言って果たして分かるだろうか。濃い目の顔面だけでなく、ボーカルも脇に置いておくとおいしい俳優である。

2011年12月29日木曜日

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル

聖杯? そんなものもあったっけ。

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル('74年)
監督:テリー・ギリアム&テリー・ジョーンズ
出演:グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、テリー・ジョーンズ、マイケル・ペイリン




私がこの映画に出会ったのは、ヨーロッパのとある安いシネコンだった。
ついでにいえば、モンティ・パイソンとの出会いでもあった。

それはいまだかつてないほどの衝撃だった。
映画が終わったときには、スタンディングオベーションしたいほど感動していた。
「何て徹底的に色んな人をナメくさった映画なんだ!!!」と。

神の命を受けたイギリスの王アーサーは、従者と円卓の騎士たちとともに、聖杯探しの冒険に出る……
という話のはずなのだが、アーサー王も騎士たちも聖杯探求とは関係のないエピソードにばかり巻きこまれるので、話の本筋を見失いつつある。しまいには、「……そこで終わり!?」と責任者(誰だか知らないが)のもとに押しかけたくなるほど、唐突で強引な結末を迎える。
もちろんその間、元ネタとなったアーサー王伝説、ひいては英国人をバカにしきったギャグ満載。TVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』同様、農民から貴族様までコケにする。2011年現在も何かと揉めているご近所、フランスだってボロクソな描かれよう。
さらには、映画の始まりの始まり(本編が始まる前ですよ!)から終わりの終わり(フィルム/ディスクが止まるまでですよ!)まで、観ている人を徹頭徹尾バカにした小ネタを盛りに盛っている。

人によってはあまりにシュールすぎてついていけないかもしれないし、観客をナメた演出にイラっとするかもしれない。
逆に、このユーモアについていける人は、『空飛ぶモンティ・パイソン』や『ライフ・オブ・ブライアン』も観て、晴れてパイソニアンデビューできる……はず。

TVシリーズで各自さまざまなキャラクターを演じてきたパイソンズだが、この約1時間半の映画の中だけでも、1人が複数の役を受け持っている。
一番役の少ないグレアム・チャップマンでも、メインのアーサー王を含め3役。最多はマイケル・ペイリンの1人10役。テリーGとテリーJは、監督業も兼任している。
パイソンズを知っていれば、どのキャラクターが誰かはぱっと見て分かるが、中には「えっ、こいつって○○だったの!?」ってぐらい化けている場合もある。ある程度パイソンズに通じてきたら、改めてよーく見てみるのもまた楽しみである。

そんなメチャクチャ加減だが、実は時代考証はちゃんと考えられているらしい。(一部、意図的に時代考証がおかしくなっているところはあるが)
というのも、監督を務めたテリーJは、歴史学専攻であり、特に中世イギリスについては研究本も出しているほどの専門家。当時の衣装や生活状況などのディテールには割とうるさかったらしい。
これで全員ちゃんとした馬に乗っていれば……ねぇ。でも、結果的にはそれが笑いに効いたんだし、おかげで冒頭のアーサー王衝撃の登場シーンが生まれたんだから、むしろ良かった。

ちなみに、TVシリーズと同じ声優陣による日本語吹き替えも、相変わらず軽妙で聴きごたえあり。広川太一郎さんの「ちょんちょん」も聞けるし、アーサー王(グレアム・チャップマン)は山田康雄さんのおかげで、ときどき威厳が抜け落ちて世にも情けなくなる。
ただし、音楽の使用権利関係などで、吹き替え音声がない箇所があるのでご注意を。

あ、もしハマったら、この映画を基にしたミュージカル『スパマロット』もご覧になってはいかがでしょうか?
それが無理なら、お茶碗など活用して、「ココナツ乗馬法」の習得でも……。

2011年11月23日水曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第4話



サナギから蝶へ!
テリーGのアニメーションから始まるオープニングはパイソンズ初。イモムシの顔が、テリーGによく使われる変質者の顔なのは謎だが。

建築コント
今回、第1シリーズ第9話から登場のガンビーたち(テリーG以外の5人)が番組司会を務める。もちろんアホのおっさんたちなので(それ以前にパイソンズなので)、マトモな進行はやってくれない。
まずはマンション建築プランのプレゼンを巡るスケッチ。1つは蓄殺場専門業者による設計、もう1つは超絶欠陥設計、建築業者は「とりあえず庶民には安い家叩き売ってりゃいいや」スタンス、そのうえフリーメイソンまで絡ませ……パイソンズが見る限り、建築業界はロクなとこじゃないらしい。

フリーメイソンを見分ける方法
フリーメイソン同士は独特の握手をするという話がよくあるが……こんなに分かりやすかったらもう秘密結社じゃないって。

悪質保険業者コント
パイソンズに関わらず悪者扱いされることの多い保険業者。金は払ってくれないが、裸の美女はたくさんサービスする保険に「悪くないじゃん」と思ったあなたは幸せかもしれない。
ちなみに、最初にあしらわれる顧客(グレアム)に表示される「Straight man(脇役)」のテロップ、まさかグレアムがゲイであることにかけて「ストレート」というギャグでは……。

ザ・ビショップ
主教(テリーJ)が、教会で起こるさまざまな事件の現場に駆けつける……けどいつも手遅れなハードボイルドミステリ風映画。日本でも、住職や尼僧が事件に関わるミステリものがあることはあるが、ここまでギャング風ではない。聖職者茶化しは前回もやっていたが、主教のガラが悪い分こっちのほうがいろいろ問題ありそう。
なお、映画のオープニングのテロップ「EのC映画(C of E films)」とは、「Church of England(英国国教会)」の意らしい。いっそ本当に教会が作ったらおもしろいのに……という意見は危険だろう。

ドキュメンタリーなんてくそくらえ
BBCはドキュメンタリーを多く制作していて、評価も高い。最近話題の自然・野生動物をテーマにしたドキュメンタリー映画の多くはBBCの作品。
かといって、自分たちの生活を勝手に住宅難問題ドキュメンタリーの題材にされたら、たいていは怒る。もっとも、この夫婦(夫マイケル、妻グレアム)の住環境にツッコむなってほうがムリだが。

一家に一台・詩人をどうぞ!
本来なら、ご家庭にワーズワーズなどの詩人が置かれているというコンセプトにツッコミを入れるべきだろう。しかし、詩人点検係(マイケル)にやたら積極的に迫る若奥様風テリーJのインパクトが強すぎて本筋を忘れてしまった。

5匹の呪われたカエル
カエルの呪いは魔法で解きましょう。しかし、カエルから人間に戻った実体がこれでは……呪いは解けていないのでは?

薬局
薬を渡しがてら盛大に病名をバラす薬剤師(ジョン)は絶対に嫌だが、「香り(原語ではrequisite)」の一単語だけ発音をおかしくする薬剤師(マイケル)も何となく避けたい。
スケッチの間に挟まれた「何のアフターシェーブローションを使っているか」街頭インタビューでは、回答者にガンビー、枢機卿(第2シリーズ第2話登場)、ケン・シャビー(第1シリーズ第12話登場)となじみの顔がいたりする。

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第3話



主教のリハーサル
パイソンズおなじみ権力者茶化し、今回のターゲットは高位聖職者。何のリハかは想像力で補うこと。
動物のはく製が次々に爆破されるネタは、過剰な動物愛護精神への挑戦状らしい。

飛ぶ教室
飛行訓練教室のロケーションがそもそもおかしいとか、飛ぶ訓練って飛行機じゃなくてそっちですかとか、ツッコミどころに欠かさないスケッチ。が、最後に英国旅客機操縦士協会の男(エリック)から寄せられたツッコミは、「そこですか!?」という細かいポイント。
第1シリーズでは、スケッチ同士のつなぎとして「道徳的によろしくない」「職業差別だ」といったクレームの手紙をネタにしていたパイソンズだが、今回はムダに細かいクレームをテレビ番組に寄せる視聴者をネタにしているらしい。

英国航空ハイジャック
ハイジャック事件が多発していた70年当時、というか現代から見ても、世界一ソフトなハイジャック犯(マイケル)。いや、ハイジャックの内に入れてはいけない。

ケチな詩人、ユアン・マクティーグル
これもまたパイソンズがよくやる、スコットランド人偏見ネタ。いわく「金に関してケチ」。
もちろん、あらゆる偏見に手を出すパイソンズなので、「差別だ!」といったところで今さら。そもそもこの番組にゴーサイン出してるプロデューサーがスコットランド人だし。
ついでに、ケチなスコットランド人(テリーJ)が出した「金貸してくれ」手紙が「素朴さが売りの斬新な芸術」と解釈されるというネタで、芸術をバカにすることも忘れない。

手の世界
手を植物や動物に見立てる手法は影絵でおなじみ。それが妙に毒々しく映るのは、テリーGの「ギリアニメーション」の成せる技か。

牛乳配達人スタイルの精神科医
牛乳配達は労働者階級の仕事、精神科医は中流以上の階級の仕事のはず。でも、パイソンズにとって階級差はネタにするためにあるようなものなので問題なし。ある意味問題大ありだが。

精神世界番組~デジャヴュの世界~
デジャヴュを検証するはずの番組で、司会者(マイケル)が何度もデジャヴュに遭う。というよりむしろ無間地獄に近いものがあり、見ようによっては怖い。

2011年11月14日月曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第2話



人力飛行機
オープニングからサイレント形式のブラックな笑い。吹き替え版でアナウンサー(ジョン/納谷さん)が「責任持てんよ」と言うのも納得。

スペイン異端宗教裁判
15世紀末ごろから、カトリック以外の宗派を異端とし、凄惨な拷問と惨殺をくり広げたスペイン異端宗教裁判。今回の放送では、誰かが「スペイン宗教裁判」と口にするたびに、「まさかの時にスペイン宗教裁判!」を決めゼリフに3人の枢機卿(マイケル、テリーJ、テリーG)が来てしまう。
……が、数を数えられないわ、セリフを噛むわ、間違った小道具を持ってくるわと、その実力は新人俳優さん以下。かくして、異端審問をめぐる血みどろの逸話は遠くなりにけり。

BBCのジョーク「訪問販売コント」に出演
第1シリーズ第10話「あなたもコントに出ませんか?」に近いものがあるスケッチ。BBCから突然「チョイ役で出演お願いしますよ」と言われ、詳細も伝えられないままスケッチの現場に行くことになり、結局ネタが成立しない状態で帰される。この男(グレアム)は無事に帰されなさそうなので、第1シリーズのスケッチよりヒドいかも。
ちなみに、「本当は編成希望なんですが、高学歴が邪魔してね」と語るBBCスタッフ(ジョン)。イギリスでは、コメディアンおよびコメディ番組上層部は、高学歴人間が占めるところらしい。実際、パイソンズも全員高学歴。

税金問題
税金審議会の場で、次に税がかけられようとしている「アレ」。さらなる増税傾向にある現在の日本では、「アレ」の正体がなおさら気になる。

スペイン異端宗教裁判(その2)
いろいろと残念なザ・枢機卿ズ再登場。老婦人を拷問にかけるはずだが、その内容は……。
こんな親しみやすい異端審問だったら、歴史はメチャクチャ違っていただろう。

「嵐が丘」手旗信号バージョン
読んで字のごとく。パイソンズは、大作を茶化すために、顔芸も下ネタもドタバタも必要としない。

ジェスチャー刑事裁判
陪審員の判決や、次の被告の呼び立てをジェスチャー当てゲームで。「そこジェスチャーするまでもなく分かるんじゃね?」というツッコミは禁句。
まぁ、ちょっとした英語の勉強にはなるかもしれない。被告は「defendant(ディフェンダント)」、魚のエラは「gill(ギル)」、結び目は「knot(ノット)」、無罪は「Not Guilcup(ノット・ギルカップ)」……いや、最後のは違うか。
そして、最後の最後にまた「スペイン宗教裁判」の一言が。ザ・枢機卿ズの出番となるはずだが、番組はもう終了間近。枢機卿ズ最後の戦いは、エンド・クレジットとの競争だった。

空飛ぶモンティ・パイソン 第2シリーズ第1話

第2シリーズに入ったところで、面白さを伝えるために、できるところは動画を添付することにします。



オープニング
第2シリーズから、オープニングにはジョン演じるアナウンサーが登場する。イッツマンお決まりのセリフが「It's...」なら、アナウンサーお決まりのセリフは「And now for something completely different」(それでは、お話変わって)。
吹き替え版の場合、ときどき「責任持てんよ、ワシは」になっていたりもする。実際、パイソンズはかなりヤバそうなネタで幕を空けることもしばしばあるので、間違ってはいないはず。

内務大臣を迎えて
文字通り、内務大臣(グレアム)を迎えて住宅政策についての意見を訊く、普通の報道番組。
大臣が素敵なドレスをお召しになっていることと、本題にまったく入っていないことを除いて……。

新型ガス調理器コント
シリーズ1回目にしてテリーJのおばちゃん的魅力が活きるコント。
ただし、ここで問題なのは、正式な書類がないとガス調理器1つ取り付けられない労働者たちの方。杓子定規なのはお役所だけではないらしい。

空軍パイロットのヒゲ剃り
同じく、シリーズ1回目にしてテリーGのブラック過ぎるセンスが活きたアニメ。こんなヒゲ剃り、スウィーニー・トッドもびっくりです。

新聞販売店のエッチな客
アダルト商売の広告を、隠語を使って普通の売り込み広告に見せかけ、新聞販売店の掲示板に貼るという手口は実際にあったらしい。読む人が読めばピンとくるそうな。
しかし、この客(エリック)のように何でもかんでもそっち方面に解釈するには、相当な煩悩パワーが必要と思われる。

シリー・ウォーク
パイソンズを代表する傑作スケッチにして、究極の脚技。あまりに人気すぎて、あちこちで「バカ歩きやって」とリクエストされることにジョンは嫌気がさし、バカ歩きを封印してしまったのだとか。
ジョン演じる「バカな歩き方省」の大臣によると、当時イギリスのバカ歩きは国防に次ぐ予算を投じられていたらしい。しかし、これでも予算は削られたほうで、バカ歩きを申請する場合にも、よほどバカでないと補助金を出してもらえないらしい。
ちなみに、残念ながら補助金申請を却下された男(マイケル)は「ピューティーさん」と呼ばれている。第1シリーズ第2話「結婚カウンセラー」で、妻を他の男に取られても文句を言えないお人よしバカのアーサー・ピューティーと同一人物の可能性が高い。
とりあえず、このインパクトは一度見ていただきたいので、下に動画を添付しました。脚が長く関節が柔軟なジョンならではの凄技です。

蛙のエセル
何でこんなタイトルになったのかは分からないが、とりあえず報道特番。トピックは、最近逮捕されたばかりのギャング、「ピラニア兄弟」ことダグとディンズデール兄弟。
ピラニア兄弟の関係者たちが取材に答え、2人の人物像に迫っていく形式だが、肝心の兄弟は最初に写真がちらっと出てくるだけで(しかもパイソンズメンバーではなく、誰か分からない)、実物が姿を現すことはない。
関係者の中でも強烈なのが、弟ディンズデールの恋人(ジョン)。「(ディンズデールは)女形の扱いを心得ていたわ」と語るように、「ガールフレンド」とは言い切れない……。ただし、ジョンの女装キャラの中では、当社比で一番可愛げがあると思われる。
なお、弟を含めたみんなが恐れ、ルイジ・ヴェルコッティ(マイケル。第1シリーズにたびたび登場したイタリアン・マフィアの男)すら怯えさせた兄ダグの最大の武器は、「比喩、隠喩、パロディ、風刺などあらゆる表現を使った皮肉」。
あらゆる皮肉で人々を脅かすって、モンティ・パイソン自らのことでは……?

バカ歩きの動画はこちら↓

2011年10月2日日曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第13話

これでようやく第1シリーズ分が終了します。



インターミッション(しばらくお待ちください)
普通は芝居や番組の中盤に入るインターミッションの乱発。第1シリーズ最終回はこのネタを引っ張る。
ちなみに、パイソンズ映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』でも、間違ったインターミッションの使い方を披露してくれる。

変人の多いレストラン
ここはベジタリアン向けレストランなので、動物の内臓や脳ミソは食べられないが、人間はメインディッシュにしてもOKらしい。
従業員はもちろん客層も変だが、ここに初めてやって来たらしいジョン(夫)とエリック(妻)も十分おかしいので、基準となるマトモな人は不在。ただ、女装エリックはジョンが言うほどブスでもない。(パイソンズ内では一番美女だろう)
ちなみに、吹き替え版と原語版に多少ネタの違いがみられるが、エリックの吹き替え担当広川太一郎さんのマシンガントークに原因があるような気がしないでもない。

マフィアのレストランCM
ルイジ・ヴェルコッティ(マイケル)3回目の登場。
イタリアの中でも、シチリアは特にマフィアの巣窟として名高い。『ゴッドファーザー』のコルレオーネ一家もシチリアン・マフィア。また、イタリア国内外を問わず、マフィアがレストランを経営し、資金洗浄の場として利用していることは多い。そりゃここにいたら、忘れられない一夜になりますね。

アホウドリ
劇場内のアホウドリ販売と、ジョンの巨大売り子。どちらに先にツッコミを入れますか?

ロッティンデンの警官ナンパ作戦
このスケッチも、吹き替え版がなぜかナンパに関係ない話になっている。吹き替えのネタもそれはそれでおもしろいけど、そのままでも十分通用するおもしろさなのに。

ミー・ドクター!
エリック・アイドルの紛らわしいおしゃべりネタ。何が起きているのか正確に把握するには、英語字幕を読む必要がある。

歴史上人物のモノマネ・ショー
イギリス人以外には伝わりにくいであろう国内限定ネタは、吹き替え版で差し替えられている。例えば、ジュリアス・シーザーはラグビー実況アナウンサーの声マネをしているのだが、吹き替えでは単にオカマ。エリックの表情と仕草を見れば、それでも違和感はないのだけれど。
もっともブラックなのは、ナポレオンによる航空機墜落事故モノマネと、洗礼者ヨハネによるグラハム・ヒル(F1ドライバー)のモノマネ。

子どもインタビュー
第3話以来の子ども(エリック&マイケル)登場。
マイケルの言うラクエル・ウェルチは、『恐竜100万年』の毛皮ビキニが有名な女優兼グラビアモデル。写真を見る限り、小学生にとっても彼女はいい夢かもしれない。
この記事のためにラクエル・ウェルチを検索してみたところ、70歳をすぎた現在でもスタイルと美貌をキープしていることに驚いた。

警察のおとぎばなし
このあとにつづく報道特番ネタの前ふりネタらしい。それにしても、自分で犯罪者を空気で膨らませて作り、自分で追いかける警察というのは、妙なところでリアリティがある。

報道特番~魔法による警察の犯罪捜査~
非科学的とはいえ、これで検挙率上がるんだったら文句はない。魔法使いになりたいがための警官志願者だって増えるだろうし。

アッティラ大王の自首
歴史上の英雄とよばれる人々は、多くがイコール大量殺戮者。アッティラだろうとそうでなかろうと、逮捕・罪状追求しはじめたらきりがない。
そんな大量殺戮の英雄(……と同じような名前の犯罪者?)が、人畜無害の好男子(しかも公認会計士風)マイケルというあたりが最大のブラックジョークかもしれない。

不安な精神科医
吹き替え版のマイケル(青野さん)が指摘しているように、医者の不養生というやつか。精神不安定な精神科医(ジョン)に診てもらうのも嫌だが、精神不安定の気があるうえに猟奇趣味もありそうな外科医(本物の医者グレアム)に手術してもらうのもかなり嫌。

スクォッターズ
squatter=不法居住者。「不安な精神科医」スケッチの続きで、患者ノトロブさん(マイケル)が抱える問題の原因が明らかになる。明らかになったからどうなるという問題でもないのだが。
この頃から、山田康雄さんの吹き替えに「いーんだよなぁ」というセリフが定着してくる。やはり口調はどう聞いてもルパンだが、なぜかグレアムにも合っている。

ロマンスと笑いのエンディング?
せっかくシリーズ最終回なので、ロマンスと笑いに走ってみました。ただし、テリーG流の感性で。

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第12話



人事異動
……いやいや、こういうのは人事異動とはいいません。むしろ誰か止めろ。
それとも、王室すらネタになるイギリスでは、死も一種のギャンブルになるのだろうか。

訳のわからない報道特番
問題について考え、深く掘り下げるのが報道特番の面白味。しかし、考えすぎたり、掘るところを間違えたりするとこうなる。

ヒトラーのいる民宿
「実はヒトラーは生きていた!」という、実際にあったお笑い都市伝説的なデマを参考に作られたスケッチ。しかし仮に生きていたとしても、このザマでは……。

警察署コント
「話の通じない警官」をパイソンズ流に揶揄するとこうなる。ある特定のタイプの声しか認識できない警官たちの掛け合いは、吹き替え版で聞いても一級品。特に山田康雄さんの最後のセリフ「♪パトカー全車にぃぃぃつたぁぁええるぅぅぅっと」は絶品。

第127回上流階級アホレース
パイソンズの上流階級茶化しものの中で特に有名なスケッチ。登場する上流階級のアホたちは誇張がすぎるとしても、実際に「名家のはた迷惑なバカ息子」はいそうだ。
レースの障害物の中に、車のドアを閉めて騒音を出す「安眠妨害」があるが、これは昔、夜中に高級車でバカ騒ぎする上流階級の若者に大迷惑を被ったジョンの実体験に基づいているらしい。
ちなみに吹き替え版では、レース終盤に近づくにしたがって誰が誰だか分からなくなってしまったらしく、実況さん(青野武さん)が名前を取り違えている。

バラバラになる下士官
軍人の「咳払い」って男らしいんでしょうか? どっちにしても、ムリに男らしく振る舞おうとすると、痛い目に遭うようです。

ケン・シャビー
パイソンズはどんな人も平等にバカにする。労働者階級だって品はないし、上の階級に比べると学はない。というわけで生まれたのが、労働者階級的アホのケン・シャビー。

ウッド党の政見放送
元のネタではウッド党党首(グレアム)は地球の裂け目に落っこちたのだが、吹き替え版では「国民との深い溝」に落ちたことになっている。後者のほうが現実に即しているようで怖い。いったい何十年間、何千人の政治家がこの溝に落ちていることか。
ここでも山田さんが大活躍。「うわーー」「あらーー」といった絶叫に小技が効いている。

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第11話



王立交響楽団、トイレへ!
コメディのレベルとしては低いイメージの「便所ネタ」は、高貴で格調高い女王陛下のオーケストラと掛け合わせるに限ります……ってことらしい。

歴史の世界(その1)
……というか、葬儀屋の世界。ペストや黒死病の時代は葬儀屋の黄金時代、交通事故多発地帯は葬儀屋のオアシスってか。
この回は葬儀屋ネタが続く。

アガサ・クリスティー風コント
格調高そうな邸宅、密室殺人という要素は一応アガサ・クリスティー風だが……。とりあえず、収束がつくなんて思っちゃいけない。

サッカー選手インタビュー
イギリスのサッカーは労働者階級のスポーツ→労働者階級の教育水準は低い→小さい頃から練習してるサッカー選手はあまり勉強してる暇がない→ゆえにサッカー選手はアタマ悪い! という偏見ネタ。そういえば、労働者階級訛り丸出しのデヴィッド・ベッカム選手が、昔日本の報道では「貴公子」扱いだったのは皮肉な話。
ちなみに、何かと高圧的キャラの多いジョンだが、どんぐり眼でキョトン顔になると非常に愛らしい。

インタレスティング・ピープル
「奇人変人ショー」のことらしい。身長1cmの男、猫にインフルエンザをうつす男、煉瓦を眠らせる男など、色んな意味でスゴい人々が出てくるが、そんな人々を受け流しつつ、拍手ボタンを押しては笑顔をふりまき続けた司会者(マイケル)が、実は一番スゴいのかもしれない。

葬儀されてしまう葬儀屋
色んな人の棺を墓場まで送ってきた葬儀屋。自分たちは棺に入っても自力で墓まで向かいます?

歴史の世界(その2・セクシーバージョン)
姿はキャロル・クリーブランド(セクシーな女性)、声はジョン・クリーズ(ゴツい男性)。こんなタイラー教授の「18世紀の法制度講義」、集中できますか? それどころじゃありませんか?

歴史の世界(その3)
第9話に登場したチョビ髭のおっさん、ガンビーが初の増殖。マイケル、テリーJ、エリック、グレアム、ジョンが順番に演じている。この頃になって、ガンビーは「アブナイおっさん」から「アホのおっさん」キャラで定着。そんなガンビーだらけなので、トラファルガーの海戦を巡る議論は行われない。
一方、バトリー町婦人会は、真珠湾総攻撃の再現劇を実施。戦争は、おばさん同士がハンドバッグで殴り合って泥仕合くり広げるだけのものであってほしい。

2011年9月24日土曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第10話



あなたもコントに出ませんか?
夫(マイケル)と一緒に朝飯を食い、コートを着せてあげ、ついでに髪を整えてあげる。一連の動きがあまりにもおばちゃんとして自然体なテリーJは、コント出演を渋る夫の背中を押してあげるところといい、ある意味理想的な妻?

間違えた銀行強盗
意図せずしてお茶目な強盗(ジョン)なんだから、ブルマーぐらいくれてやりなよ。

お寒い番組司会者
うっかり「私を古いモホだちと思って…」と口走ったり、後に再登場したときはマッチョ男写真集を見ていたり。オープンゲイであるグレアムの自虐ネタか?

アーサー・ツリー
出演者全員が木(またはプラスチック版)で、しかも口だけがついていて喋る。スタジオ美術と技術の偉大なるムダ使い。

職業カウンセラー
株屋と並ぶ、パイソンズ的「退屈で面白味のない職業」は、公認会計士。街頭インタビューネタに利用される二大職業でもある。面白味のありすぎるマイケルは、なぜか気弱な公認会計士役が似合う。

ドーバー海峡をジャンプする男
無茶な企画に駆り出されながら、意気揚々と破滅へ突っ走る男ロン(テリーJ)。ここまでアホだと、悲惨な人生も充実して見えるんじゃないだろうか。
無茶企画の考案者として、イタリアン・マフィア風の男ルイジ・ヴェルコッティ(マイケル)が、第8話に続き再登場。

ペット・ショップ
ここに登場する店員は、「死んだオウム」の店員とほぼ同一人物じゃなかろうか。マイケルだし。やってることは「死んだオウム」の店員よりヒドいけど。

ゴリラの図書館司書インタビュー
ゴリラの中身(声)はエリック。中身エリックのゴリラなら採用してもよさそうに思えるけど、喋り出したら止まらなさそうだしな。

深夜の訪問者
なぜか異常にモテるテリーJ奥様。無理があるように見えても、テリーJのペッパー・ポットを見慣れるとだんだん女装に違和感を感じなくなる。うっかりすると可愛らしくさえ見える。
一方、アホのつくお人よしでいかにも退屈な男だけど、ある程度の下心とズルさは持っているマイケルの旦那。先の「あなたもコントに出ませんか」スケッチといい、この2人は結構いい夫婦かもしれない。

2011年9月23日金曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第9話



ラマ
偽スペイン人たちがフラメンコ風に教える偽ラマ情報。多少真実が含まれていたとしてもアホな情報のみ。試験に出しても試験対策にしてもいけない。

鼻にテープレコーダーが入った男
鼻から国家(ラ・マルセイエーズ)が流れるという不謹慎さを取っ払えば、単にマイケルが(後にはグレアムも一緒に)鼻に人差し指をさしているだけ。しょうもない場面を知性で引き伸ばすパイソンズの技。

乱視のキリマンジャロ登山隊
素人が単独で富士山に挑むのと、この登山隊に参加するのとでは、どちらが危険だろうか。

百科事典をセールスする神父
パイソンズ流・ヤな奴と権力者同時潰し定理=セールスマン+神父÷色欲。

散髪恐怖症の床屋さん~ランバージャック
散髪を恐れるあまり殺人衝動まで抱える床屋。ティム・バートン映画で有名になった殺人理髪師スウィーニー・トッドのパロディ?
と思ったら、「本当は木こり(=ランバージャック)になりたかった」という床屋さんの一言から、スケッチの流れは一転。森林警官隊と一緒に「ランバージャック・ソング」を歌い出す。しかし、男らしい木こりの歌のはずが、最終的には……。このアイディアは床屋さん役のマイケルの発案らしい。ランバージャックもまた、パイソンの人気スケッチの1つ。

ガンビー教授のTV番組批判
頭にハンカチを被り、メガネ、ちょび髭、サスペンダーつき半ズボン、ゴムブーツ……という出で立ちのややアブナイおっさんがガンビー。近所のおっさんをモデルに作り上げたらしい。このときはグレアムが演じているが、他のメンバーもたびたびガンビーに扮して増殖していたりする。メンバーで一番ガンビーが定番化したのはマイケルだった。

ナイトクラブの司会者
おしゃべりエリックによる長ーーーい前口上。いくら尊敬してやまないお方でも、ここまで紹介を引き延ばしてその素晴らしさを語れるだろうか。

アッパー・クラス・バカ狩猟コント
いまだ階級社会が生きているイギリス。ヒエラルキーの頂点に立つ上流階級をパイソンズがコケにしまくるのは、もはや当然。

招かれざる訪問者たち
階級を1つ隔てれば、言葉の訛りも生活様式も大きく異なる。また、上の階級ほど下の階級を見下す傾向にある。というわけで、お宅に勝手に上がりこんでくる労働者階級の軍団は、住人の中流階級男(グレアム)にとってはほとんど悪夢。特に、テリーJおばちゃんと、マントとパンツ一枚のテリーGがいる場合は……。

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第8話



1970年いまどきの軍人
入隊しておきながら、「危ないんだもん」「死んじゃうよ」「大きな戦争になったらケガするよ」と、上官に辞める宣言を出す新兵。自称「臆病者」だが、ある意味勇敢な行動にも思える。
スケッチ終盤に登場するヴェルコッティ兄弟は、「イタリア=マフィアの温床」という偏見ネタキャラ。マイケル演じる弟ルイジ・ヴェルコッティは、今後も第1シリーズのスケッチにたびたび登場する。

正面ストリップ
コラージュアニメとはいえギリギリです、テリーG。

欲求不満の美術評論家
スケベ精神丸出しのキャラでも、どこか可愛らしく映るのは、「ザ・いい人」マイケルの特権。

ベッド売り場
数字を10倍で言ったり、特定の単語に反応して袋を被ってしまったり。そんな癖のある人を差して「それ以外は正常です」と言われても……。実際めんどくさいよ。

世捨て人
俗世間を捨てて山暮らしをしてなお、洞窟の住居設計や食料調達について、主婦の世間話感覚で語る人々。しかもなぜか一方(エリック)はオネエ系。

踊るビーナス
第6話の『ダビデ』に引き続き、ボッティチェリの名画もパイソンズに(テリーGに)かかれば……。

死んだオウム
『空飛ぶモンティ・パイソン』で、最も有名かつ人気のスケッチ。
ペットショップで死んだオウムを売りつけられた男(ジョン)がクレームをつけに来るも、店員(マイケル)は笑顔で言い逃ればかりして絶対に謝らない。これは、マイケルが欠陥車を売りつけられた際に経験した実話がベースらしい。現在の店員さん事情はおそらく当時より改善されているだろうけど……多分まだ生き残ってるんだろうな、この手の厄介な人。
ちなみに、ジョン演じるクレーム客には「エリック・プラライン」という名前がついていて、第2シリーズにも再登場する。字幕上は「プラライン」だが発音は「プラリーヌ」で、要するに「ヘーゼルナッツクリーム」のこと。パイソンズのふざけた名字シリーズは、挙げだしたらキリがない。

露出魔の正面ストリップ
なぜ変質者ファッションは大陸を超えるのだろう……。

恐怖の不良集団グレバッバ族
正式名称は「ヘルズ・グラニーズ」。このスケッチは行き過ぎにしても、実際先進国では高齢者のパワーが増してきていると思われる。この際、巣鴨あたりで落ち着いていられるより、ハーレー(ベスパでも可)に乗ってあちこちを荒れない程度に疾走していただいたほうが、日本も活気づくのでは……というのは危険な発想だろうか。

2011年9月20日火曜日

空飛ぶモンティ・パイソン 第1シリーズ第7話

やっとVol.1が終わります。



 ラクダマニア
ここでいうラクダとは、ナンバーがあり、エンジンがあり、食堂があり、車掌がいて、つまり……

株主総会
1ペニー(小銭レベル)の横領ぐらい見逃してやれよ。しかも相手は初犯で、「ザ・いい人」マイケルだよ。

SFコント
パイソンズ的SF。すなわち、宇宙人の策略でイングランド人がスコットランド人に変身して、宇宙人の正体はブランマンジェ(お菓子)で、その背後にはウィンブルドン優勝という野望が……
……非常にエド・ウッド的なお話である。バカらしさとプロットの妙はエドの遥か上を行っているが。
なお、パイソンズがTVシリーズで長編スケッチをやるのは、今回が初。TVシリーズ終盤には、テリーJ&マイケルのオックスフォード組がさらに長ーいネタを提供してくれる。